皆さんはスノーボードで、コブに入ることを特別だと思っていませんか?
ちょっと練習すれば、誰でも楽しめる「一つの遊び」と考えることができます。
コブを滑るための練習をすると、カービングターンも上達しますよ。
このような考えがありませんか?
- 「コブに興味があるけどケガしたくない」
- 「コブに入る前に良い練習方法ないかな?」
- 「教えてくれる人もいないし、具体的に何の練習をしたらいいのか…」
- 「ターンの時、後ろ足の力だけでターンをする癖を直したい!」
- 「ショートターン苦手なんだよなぁ」
- 「パウダー滑ってみたけど、つま先側が苦手…」
- 「カービングターンで板を立てて滑りたい!」
- 「グラトリも少しはカッコよく決めたいな」
今回はコブを滑るための練習方法を2つ、ご紹介します。
スノーボードの基本的な練習になります。
コブ以外にも、スキルアップ向上に役に立つので、ぜひ参考にされてください。
あるポイントを意識して練習していただければ、いろいろな状況や競技に役に立ちますよ。
スノーボードでコブに入る前にやっておくべき2つの練習方法とは?
「ノーズドロップ」と「サイドスリップ」です。
この練習をマスターすることで、コブ攻略に必要な素早く丁寧なノーズドロップや、安定したセンターポジションでの板の減速のコントロールが可能になります。
コブ斜面攻略に大いに役立ちますよ。
ノーズドロップを練習することで得られる5つのメリット。
- 前足裏の感覚が研ぎ澄まされる
- 各関節の使い方がうまくなる
- 前足の使い方がうまくなるので、弱点を克服できる
- 苦手な斜面(コブ・パウダー)を克服できる
- ショートターンの練習にもなる
サイドスリップで得られる5つのメリット。
- 板の上で安定したポジションが得られる。
(センターポジションがうまくなる) - 股関節の使い方がうまくなる
- コブ(バンク)の練習になる
- ショートターンが気づけばうまくなっている
- エッジのコントロールがグラデーションで使い分けられる
このように上達していきます。
ノーズドロップとサイドスリップの練習で、今の実力よりさらにカッコよく、効率的にうまくなりましょう。
上達を感じると、もっとスノーボードが楽しくなりますよ。
上達するための意識するポイントも詳細に解説していますので、参考にされてみてください。
スポンサーリンクノーズドロップを詳細に解説します
ノーズドロップのやり方
ノーズドロップの練習方法の前に、予備知識として、この先使用する用語の解説を入れておきます。
以下、説明はすべてレギュラースタンスの説明です。
※レギュラースタンスとは、まっすぐ滑るときに左足が前に来る人。
グーフィースタンス(右足が前)の人は逆になるだけです。
つま先側=トゥーサイド
カカト側=ヒールサイド
板の進行方向の先端が「ノーズ」後ろが「テール」といいます。
前足側がノーズ、後ろ足側がテールですね。
ではノーズドロップの練習方法を解説します。
「ノーズドロップ」の名前の通り、ノーズを落として止まる練習です。
トゥーサイド側(つま先側)とヒールサイド側(カカト側)があります。
両方練習して、コブを滑れるようになりましょう。
次は実際の板の動きと、身体の使い方を見ていきます。
板は最初、停止状態です。
前足側のカカトに自重を乗せてノーズを落とします。
板が斜面に対してまっすぐになります。
この時は両足のバランスは50%ずつの配分です。
少しだけスピードが出たら、後ろ足のカカトに強めに自重を乗せて、テールを横にして停止します。
今度はヒールサイドからノーズドロップします。
板が垂直になったら、両足のバランスは50%ずつの配分です。
ここでも板のスピードがでたら、少し後ろ足に体重を乗せます。
以上が普通のノーズドロップになります。
ノーズドロップはトゥーサイドとヒールサイドで構成されていますが、それぞれ意識するポイントが変わります。
では具体的に上達速度を速めるための、意識するポイントをみていきましょう。
スポンサーリンクノーズドロップのトゥーサイドをマスターするポイントとは?
下の画像は、意識するべき足裏3点の感覚を解説したものです。
足裏の用語を説明します。
- 母指球=親指の下の付け根にあるふくらみ
- 小指球=小指の下の付け根にあるふくらみ
足裏の用語がわかったところで次は実践、もしくはイメトレしてみましょう。
ヒールサイドからトゥーサイドに自重を乗せて、板を斜面下に落とす場合です。
この時の意識する順番です。
- 【前足】小指球に自重を乗せます「踏む感覚」
- 【前足】母指球に自重を乗せます「踏む感覚」
- ここで板が落ち始める
- 【前足】板が斜面に対して、垂直になるちょっと前に母指球とカカトで踏む
- 板が垂直になる
- 後ろ足にも自重を乗せる (小指球と母指球、要はつま先全体です)
- 板が横を向き始める
- 前足は母指球と小指球
- 板が止まる
その場で足裏の感覚のみ意識してやってみると、イメージがつかみやすいです。
しかし、実際に板でこの練習をすると、このような疑問があると思います。
「①」の小指下の感覚いらなくね?
って思うかもしれません。
「②」母指球に自重を乗せる」で板が落ちますからね。
それと、「踏む感覚ってどんな感覚???」
このように思われる方が多数ではないでしょうか?
板にアクションを起こす際、身体のどこかに意識がいっていませんか?
例えば、ターンをするときです。
板を斜面側に落とさないとターンは始まりません。
その時、ヒール側だとカカトに「力」が入っていませんか?
そうしないと板は落ちてくれませんからね。
それが「踏む感覚」になります。
ターンの際は身体で覚えている動作を無意識で行っていますが、意識して行うことがノーズドロップなんです。
そして、意識的に行った練習を繰り返すと、必然的に「無意識」に実践できるようになる。
これが最終到達ポイントになります。
コブを滑るにはこの感覚は必須になります。
最初から意識していきましょう!
小指下の小指球を意識する理由は。
ショートターンで「トゥーサイド側のターン弧が小さい」とよく指摘されたことや、コブやパウダーがうまく滑れなかった原因を個人的に考えてみました。
以下がその説明になります。
スポンサーリンクコブやパウダーをうまく滑れない原因は小指球
トゥーサイド側って何か不安定に感じて、すぐに板を落としてしまう癖がついていたんです。
「コブのトゥーサイドで板を落とせない、もしくは次のコブに間に合わない」
「ショートターンでキレイなターン弧を描けない」
理由は丁寧なノーズドロップをしていないからでした。
小指球を意識しないと、 コブのトゥーサイドで板を減速できず、コブから発射してしまうのです。
わたしも死ぬほど発射しました(笑)
※発射=コブ斜面から離脱すること。
それにパウダーもうまく滑れないんですよね。
板をうまく落とせないから、後ろ足ばかりに頼る滑りになり、すぐに後ろ足の疲労マックス。
小指球を踏むと繊細なノーズコントロールで、両足の使用頻度のバランスが保たれます。
コブをさらにうまく滑るコツに興味のある方はこちらをどうぞ!
こちら実践編ですね。
ただ、ノーズドロップとサイドスリップができるようになってからの方が、上達は早いです。
「春で雪も滑りにくくなってきたから、今年は終わりだな」「春に滑りたいけど、パークはケガしそうでコワイ」「スノボでコブはありえないでしょ(笑)」「コブ滑るってヘン〇イのすることじゃないの?」3月くらいになると、こんな考えも出てくると[…]
後ろ足で力任せにターンをする
無意識でやっているか、第三者から指摘を受けても改善方法がわからずに癖になってしまう人がいる。
それが後ろ足で力任せにターンをする人です。
これはわたしの経験になりますが、トゥーサイドって落ちる方に体軸をもっていくので、ヒールサイドより恐怖心があります。
恐怖心が働いていると、ヒールからトゥーに板がドロップする動作のとき。
「あれ?板が落ちてこない」←丁寧に踏んでいないから、安定感もなく板が落ちない
「不安定だからとりあえず後ろ足で板を止めるか」
こんなこと滑っているときに考えていないと思いますが、転倒しないように本能でやってしまいます。
ヒールからトゥーに切り返しをするとき、しっかりと小指球を使わないと、不安定になり恐怖心が生まれます。
その状態から早く抜け出したくて、さっさと後ろ足に自重を乗せて、板を横にしてスピードをコントロールしようとするのです。
普段の滑り慣れている斜面ではこの癖が出ない人もいます。
しかしコブやパウダーのような不整地になると、こういう癖は出やすくなるので気をつけましょう。
それを防ぐための上記の3点踏みですね。
ノーズドロップのヒールサイドをマスターするポイントとは?
ヒールサイドのノーズドロップで、意識する順番です。
- 【前足】カカトに自重を乗せます【踏む感覚】
- 板が落ち始めたら
- 【前足】ハイバックにふくらはぎを押し込みます
- 板が垂直になったら
- 後ろ足のカカトに自重を乗せ、ハイバックをふくらはぎで押す
- 板が横向いて止まる【カカト、ハイバック両方】
ヒールサイド側ではカカトとふくらはぎの2点を意識します。
これが一番楽に板に力が伝わります。
カカトだけだと、板を立てる幅が少ない=減速要素が少ないので、コブでの切り返しが間に合わない。
トゥーと違って足裏ではなく、ヒールサイドはバインディングのハイバックに頼るイメージです。
※ハイバック=バインディングのふくらはぎを支えているところ
カカトのみ意識している人が多いと思います。
わたしもそうでした。
普通のノーズドロップではカカトを意識するだけでも、板は落ちてくれます。
しかしこれでは、減速要素が足りないのです。
コブを滑るときに大前提となるのが、板の減速です。
板を効率よく減速させるには、板を立てる動きが必要になります。
ふくらはぎでハイバックを押すと、板が自然と立ちます。
ふくらはぎを意識してノーズドロップを練習すると、板の減速を体感し、コブ斜面でも上手に減速できるようになります。
「ふくらはぎを意識するって具体的には?」
私はふくらはぎを雪面に突き刺すイメージです。
いきなりマックスの力で行うと、板が立ちすぎて板のスピードが異常に出るか、抵抗を強く感じすぎて転びます。
体験したい場合は、周りの環境を確認してから行ってみましょう。
間違ってもコブの中でやらないでください( ゚Д゚)
具体的な体の動かし方です。
- カカトに自重を乗せます
- ヒザを曲げたまま、足首を挙げて
- ハイバックをふくらはぎで押す
この状態でふくらはぎを押すには股関節の使い方が重要になります。
それはサイドスリップのところで詳しく解説していますので参考にされてください。
ちなみに上記を意識すると、カービングターンで板を立てるのに役に立ちます。
何よりカッコよいですからね(笑)
将来、カッコよくヒールサイドでゴリッゴリに板を立てるために。
足裏よりハイバックです!
足裏や股関節の使い方も大切ですが、それ以上に楽なのがハイバックを意識することです。
皆さんには遠回りしてほしくないので、ぜひ参考にしてください!!
ちなみに私はすごく遠回りしました(笑)
ニュートラルポジションでノーズドロップを実践しよう
ノーズドロップのトゥーサイドとヒールサイドで、意識するポイントを伝えてきました。
さらにもう一つ追加させてください。
「ニュートラルポジションって何?」
ニュートラルポジション=基本姿勢です。
基本姿勢を意識することで、ノーズドロップでの練習がさらに効率よくなりますよ。
基本姿勢に慣れていない方はこのように思うかもしれません。
「そんなにいろいろ意識できない!」
このような方々は、ここだけでも意識しましょう。
- 前足裏の感覚のみ意識し、後ろ足は板の操作程度と考えます。
- 視線に注意
視線とは足元を見ない、進行方向に目を向ける。
これだけです。
自転車で走っている時に足元みますか?
見ないですよね。
それと一緒です(^^♪
私がニュートラルポジションを意識している理由は以下の経験からです。
某チャンピオンと某シングルランキングの女性スノーボーダーのキャンプに参加したとき。
※キャンプとは=インストラクターさんのレッスンより、上の技術を教えてくれる有料レッスン。
最初に教えてくれるのは共通してニュートラルポジション(基本姿勢)でした。
上達すればするほど、大事なことと気づかされます。
実際、わたしはこれで劇的にうまくなりました。
このブログは「ヒトリスト」でも「イントラに習わずに」読んで実践するだけでうまくなる方法。
これをテーマにしてるので、ぜひ何度も読み返して実践し、ガンガンレベルアップしましょう!
ノーズドロップをいろんな斜面、スピードで練習していくと、前足の感覚が研ぎ澄まされます。
不安定な状況が少しずつ克服できるようになるのを経験しました。
- 「あ。今小指球使ってなかったから、コブが滑れなかった」
- 「今は母指球を踏んでる時間が少なかったから、板の落ちてる時間が短かったな」
このようにいろいろ気づくことが増えて上達していきます。
次はサイドスリップの説明です。
サイドスリップをマスターするためのポイントとは?
まずは練習方法から見ていきましょう。
ノーズドロップで停止した状態がありましたね。
あの状態のまま、斜面の下に降りてくる練習がサイドスリップになります。
「トゥーサイド側のサイドスリップのやり方」
「ヒールサイドのサイドスリップのやり方」
上の画像のようにスルスルと画像の下に向かって、滑り降りるのがサイドスリップ。
エッジが立っていれば、その分減速要素が強く、板は止まっている状態になります。
このエッジの角度を弱めれば、板が滑りだしますね。
もしかしたらターンを覚える前にスクールで教わるなり、友達に教わるなりで、サイドスリップを経験した方々もいるかもしれません。
この状態で横の移動をすると、「木の葉落とし」なんて言われていますね。
「そのままターンを覚えて、サイドスリップなんてやってねぇわ!!」
って人が大半だと思います。わたしもそのうちの一人でした。
あることを意識しながらサイドスリップを練習すると、コブでの滑走ができるようになり、カービングターンも上達しますよ。
以下は意識するポイントになります。
サイドスリップで意識するポイント
- 板と同じ幅で滑ってくる。
板が左右にズレないようにする。 - 板は斜面に対して真横のまま。
ノーズかテールが先に落ちないようにする。 - スピードは一定に保つ。
- 慣れてきたら降りてくるスピードを速くしたり、遅くしたりする
- 板と同じ幅で滑る〇
- 左右にズレないようにする×
- 赤い丸に重心が乗りすぎて、板が先に落ちている×
上記の操作ができると、自然とセンターポジションがとれるようになります。
センターポジションとは板の真ん中の安定しているところにいるポジションです。
脚部に自分の体重が、5対5のバランスで乗っていて、バランスよく立っているイメージです。
センターポジションができるようになると。
- コブでの減速がうまくなる
- カービングの上達が早くなる
- グラトリがカッコよくなる
- ジブ、キッカー、ハーフパイプの上達も早くなる
このようなメリットがありますが、やってみると意外と難しいです。
特にトゥーサイドの「スピードを一定に保つ」これはかなり難しいと思います。
これはつま先側の方がエッジが立ちやすく、ブレーキがかかりやすいからですね。
少しずつ慣れていきましょう。
上手くできないときは…
「なぜ失敗するのか?」を考えると答えは見えてきます!
- 左足の方だけ(ノーズ側)板が先に落ちてる。
=重心が左側により、右側の圧が抜けてる - まっすぐ降りれず、自分からみて右側に行っちゃう。
=全体的に右側に重心がある - スピードが安定しない。
=エッジングの角度が変わっている、体軸が保てていない
最初は中斜面(あまりゆるくない斜面)で行うと、やりやすいですよ(^^♪
ここまでで、サイドスリップの練習方法と意識するポイントをお伝えしました。
サイドスリップにも「ヒールサイド」と「トゥーサイド」の2つがあります。
まずはヒールサイドを練習すると、どのように上達するか見ていきましょう。
ヒールサイドのサイドスリップで得られるメリットとは?
股関節の使い方が上手くなり、コブの中での減速がうまくなります!
カカト側のサイドスリップで使う関節は足首・ヒザ・股関節です。
板を一定の速度で滑るには、股関節の使い方が重要になり、自然と股関節の使い方が上達します。
それに足首だけで板に伝えられる力は少ないということです。
わかりやすいように短パンと素足で失礼します(^_^;)
①と②の違いがわかるでしょうか?
①足首だけ挙げている。
②股関節を曲げて足首を挙げている。
どちらが板に対して力を伝えられるでしょうか?
【言い換えればどちらが板を立てやすいか?】
板を立てると、雪面に板が食い込み、抵抗が生まれ、止まります。
これを行うには足首・ヒザ・股関節の関節を使うのですが、関節が多いほうが楽だし、板も立ちますね。
板を立てる幅も広がります。
ちなみにやってみるとわかるのですが、足首だけ挙げるのって大変です。
スネの筋肉のみ使うことになりますからね。
股関節を曲げると、下半身の筋肉総動員で、自然と足首が挙がります。
ヒールサイドのサイドスリップをマスターするには、この動きが必須になります。
「股関節を曲げるってわかりにくい…」
って思ったそこのあなた!
大丈夫です!一緒にやってみましょう!
※平地では後ろに倒れそうになりますので、後ろに壁や支えがあるとやりやすいです。
- 脚を肩幅くらいに開き、楽に立ってください。
- 膝を軽く曲げます。
- 腰を曲げて、お辞儀して、両足首を挙げてみてください。
はい!できました(^^♪
注意点として猫背はダメです。
「股関節を曲げているつもり」になるからです。
猫背だと、曲がっているのは背骨です。
それと必ず、足首、ヒザ、股関節の順番で曲げていきましょう。
板に伝わる力は、板に近い身体の部位から順番に伝わります。
実際の斜面で、上の画像のポーズでヒールサイドのサイドスリップを行うと、股関節を曲げていない時より、エッジの動かせる幅を広く感じられると思います!
板を立てる幅が広がる=減速の幅が広がり、コブ斜面でもスピードコントロールが可能になります。
ぜひゲレンデで実践してみてください!
次はトゥーサイドのサイドスリップの説明になります。
トゥーサイドのサイドスリップで得られるメリットとは?
コブ斜面の減速がうまくなります!コブ攻略にはヒールより必須になります!
トゥーサイドでは足首とヒザの関節を使います。
股関節は使いません。
注意点です。
- しっかりと進行方向をみること(足元は絶対みない!)
- 慣れていない場合は、あまりゆるくない斜面で行うこと
慣れていないときに、ゆるい斜面で足元をみて行うと…
逆エッジからの
後頭部強打からのむち打ち
が、待ってますので気を付けましょう。。。
そのせいで、昔、メガネやらゴーグルやらが全部ぶっ飛んだなぁ(遠い目)
慣れてきたら緩い斜面で行ってみましょう。
とってもムズカシイです((+_+))
もしかしたら、トゥーサイド側は得意な方と苦手な方にわかれるかもしれません。
昔、エライ人が言っていたんです。
「人間にはカカト側に自重を乗せるのが得意な人と、つま先側に自重を乗せるのが得意な人に分かれる」と。
私はトゥーサイド側を苦労しました。
つま先側は体重を乗せやすいため、板の抵抗が生まれやすく、板が止まりやすいです。
一定のスピードで降りるのはムズカシイかもしれませんが、ぜひチャレンジしてください!
個人的なトゥーサイド側のコツは。
上半身を斜面側に向けて、少し上半身がねじれているような姿勢で行うのが良いです。
このように、トゥーサイドでは減速のコントロールが難しいです。
サイドスリップを行うことで、板の減速の幅が広がり、コブ斜面でもスピードをコントロールできるようになる練習なんです。
エッジのコントロールがグラデーション状に使い分けられる(おまけ)
「は!?意味わからん!」
と思うでしょうが、ちょっと読んでいってくださいよ。
※上級者向けになります。
上達したい人は参考にしていただければ幸いです。
角付け量の幅を広げよう!
スノーボードが上達していくとカッコよく滑りたくなります。
ゴリッゴリに板を立てたカービングターンで滑りたくなるし、コブとかパウダーの不整地にも挑戦したくなります。
斜度にあった滑りも必要になってきます。
- 緩斜面をビュンビュン飛ばしたい!
- 中斜面を適度にコントロールして滑りたい!
- 急斜面を安全に滑りたい!
これらはすべてエッジのコントロールが必要になってきます。
サイドスリップで練習しましたね。
「スピードを一定に保つ」「スピードを速くしたり、遅くしたりする」
あれがエッジのコントロールです。
専門用語でいうと「角付けの量」といいます。
角付けをコントロールできるようになる
サイドスリップを練習していくと、角付けの量が体感的に身についていきます。
例えばサイドスリップの練習中に。
- 「ここは急だから強めに減速するか」
- 「こっちはゆるい斜面だから、スピード出さないと止まっちゃうな」
このように角付けの量を意識的に変更できるようになってきます。
グラデーションとは?
- 色
- 虹色
みなさんは真っ先に、このイメージが出たのではないでしょうか?
今回は「段階的」という意味で使ってます。
わかりやすく、数字で例えていきます。
板が寝ている状態を「0」、板が限界まで立っている状態を「10」と考えます。
- 斜面の斜度
- 斜面の状態
- 斜度の変化
- 滑走スピードのコントロール
これらに適切に対応するために、サイドスリップの練習で、0から10の幅を増やします(これがグラデーション)
例えば。
角付けのコントロールが0と5と10しかできない人。
0と2と5と7と8と10できる人。
どちらがいろんなシチュエーションで滑れるでしょうか。
もちろんエッジのコントロールの幅が広い後者になりますね。
もちろん明確な数字なんてないですから「自分の感覚を研ぎ澄ます」のが、サイドスリップなんです。
ちなみに私はこのような状況でサイドスリップを遊んでいます。
- 視界が悪いとき(ホワイトアウト、霧)
- 調子が悪いとき(筋肉痛や疲労感が強いとき)
- シーズン初め
- ショートターン、コブがいまいちのとき
などの時に練習して、いろいろと気づかされますよ。
スポンサーリンク仮想コブを意識した練習方法でショートターンも上達?
ノーズドロップやサイドスリップはコブを始めるとき、最初の練習として素晴らしい練習方法です。
以下を意識してみましょう。
- 「ここからあそこまで」と、具体的な距離を決めて、一定のスピードを意識。
- 切り返しは素早く行う。
- スピードを速くしたり、遅くしたりスピードをコントロールできるようにする。
そこからいろんなシチュエーションで練習してみます。
- 緩斜面~急斜面
- キレイなバーン、荒れたバーン
この時のスピードをコントロールしている感覚が、コブの滑走で役に立ちます。
体感的にコブの中での減速する方法もわかってきます。
特に急斜面で素早くノーズドロップ&サイドスリップはマジで仮想コブです。
慣れてきたら、緩斜面のコブに入るのをオススメします。
一度、コブの経験をしてから、この練習を行うと更にイメージしやすいです。
ちなみに私はノーズドロップとサイドスリップの練習で、テックテスト1の不整地に合格しました。
ショートターンの練習にもなる
一定の「縦の」幅で切り返すと、ショートターンの練習にもなります。
サイドスリップを練習してる過程では、 ヒールサイドとトゥーサイド交互に練習すると思います。
「縦の一定の幅」を意識し、 ヒールサイドとトゥーサイド を切り返して練習していただければ。
※縦の幅=板を切り返すときの距離
あら不思議!
自然とショートターンの練習になっちゃいます。
気づけばショートターンの動きに必要な身体の使い方が自然と身に付きます。
一定の幅でサイドスリップしながら、切り返すテンポを速めると、ショートターンの動きになっています。
逆に言えば「この動きができない人はショートターンが苦手」ということになります。
しかも切り返しの時に足裏に集中すれば、ノーズドロップの練習にもなりますね。
スノボのコブ、練習量は?
ただ…疑問が一つありませんか?
「どのくらいやったらいいの???」
- 「今日はコンディション最高!基礎練習なんてしたくない!」
- 「友達や彼女と滑ってるし、カッコいいところみせたい!!」
わかります。
ちなみにノーズドロップもサイドスリップも、一朝一夕で身につくものではないですし、それなりの時間が必要です。
毎回滑走ごとにリフト2本分。
この辺で手を打ちませんか?
これを毎回やるだけで劇的に変わります!!
ちなみに私は日によって、リフト数本やるときもありますが、基本はリフト2本分です。
でもノーズドロップ、サイドスリップ歴は6年です。【スノーボード歴は12年、2021年時点】
「コブはスノーボーダーが滑る斜面ではないだろ」
このように思っていたのに、今ではむしろ探して滑ってます(笑)
苦手だったパウダーも今は滑れます。
「積み重ねて、経験を積む」
ほしいものはカンタンには手に入りません。
これから
- JSBAのバッジテスト受けていきたい!
- インストラクター検定のB・A級に受かりたい!
- コブを滑ってみたい!
- TECH.TESTに受かりたい!
このような強者はぜひ、血反吐出るまでノーズドロップとサイドスリップを練習しましょう。
それにイントラの方々がこの練習をしている風景を目にします。
自分でも「テックテスト2オール加点で合格できるかな?」くらいの自信がついたのも、この練習のおかげだと思っております。
「テックテストってなんだ?」って思った方はこちらをどうぞ!
TECH.TEST(ハイクオリティ技術認定制度)とは?TECH.TEST(テックテスト)の難易度や全体像は?どのくらいのレベルなの?合格するための対策方法は?受験資格、費用は?という疑問に答えていきます。私も昔、あまりにも[…]
ノーズドロップとサイドスリップは、すべてに通じる最強の基礎練習です。
わたしも長い間ノーズドロップとサイドスリップを積み重ねてきたから、いろいろな斜面に対応できるようになりました。
どういうスタイルを目指すにしても基礎がないと、カッコ悪いし見た目もダサくなっちゃいます。
ある程度のレベルまではいくと思いますが、中級者レベルで頭打ちになると思います。
最速で上級者になりたいなら基礎!!基礎を徹底しましょう♪
スポーツでどの競技でも最初にやるのってなんでしょうか?
- 野球なら「素振り」「キャッチボール」
- 柔道なら「受け身」
- ボクシングなら「ステップ」
まさに基礎。
これを初心者がいきなり…
- 巨人の岡本選手みたいにホームランを打ちたい!
- 華麗な背負い投げをしたい!
- 井上尚弥選手みたいに左ボディフックからの右ストレートを決めたい!
到底無理ですよね?
スノーボードも一緒です。
むしろ「知らない人」「やらない人」の方が多いです。
周りの友達より、うまくなるチャンスですよ!
それに、コブは何より実践練習が必要なります。
ゴールデンウィークまで雪が残っている、秋田県の阿仁スキー場や岩手県の夏油高原スキー場で、練習してみてはどうでしょうか?
春の阿仁スキー場での情報を、すべてまとめていますので、参考にされてください。
「都会の喧騒から離れて、春の暖かくなったスキー場でスキーを楽しみたいなぁ」「雪が残っているのなら、まだまだスキー・スノボをしたい!」この記事では、秋田県の阿仁スキー場の魅力と不便さを、全てお伝えしますね。具体的には[…]
夏油高原スキー場は、コブの斜面の長さがエゲつないです!
体感できるような記事にしていますので、興味のある方は参考にされてくださいね。
「SNSとかで超長いコブのコースを見たけど、実際はどんな感じなんだろ?」「春になって、車の運転がしやすくなったから、遠くのスキー場にも行ってみたいな」「積雪量が豊富な、岩手県夏油高原スキー場に行ってみたい!」[caption id=[…]
まとめ
- 前足裏の感覚が研ぎ澄まされる。
- トゥーサイドでは「母指球、小指球、カカト」の3点を意識する。
- ヒールサイドではカカトとふくらはぎを意識し、ハイバックを使う。
- ショートターンの練習になる。
- コブやパウダーでの滑りがうまくなる。
- センターポジションが上達。
- 股関節の使い方が上達。
- 角付けのコントロールがうまくなる。
- バッジエストやイントラ検定、テックテストの受験を考えているなら、血反吐出るまでノーズドロップサイドスリップ!
いかがでしたでしょうか?
基礎練習だと思ってバカにしていた、ノーズドロップとサイドスリップは本当に役に立つ練習です。
もしこの記事を参考に練習していただけると、とても嬉しいのですが注意事項です。
これは基礎練習であって、固執する必要はないということです。
楽しくないとスノーボードがつまらないじゃないですか!
時にまじめに、時に楽しくスノーボードしましょう♪
皆さんの参考になれば幸いです。
楽しいスノーボードライフを!!
それではまた(‘◇’)ゞ